なぜフットケアが必要なのか?
フットケアが求められる理由
そもそも、なぜフットケアが必要なのでしょうか。足の健康状態を保つことは、患者の生活を守るという意味でも非常に重要です。これまで、自分の足で歩いていた患者が歩行の自由を失うことで、生きる気力を失ってしまうリスクがあります。足は移動手段として使うだけでなく、活力を持って生きていくためにも欠かせないものです。
足には慢性疾患や加齢の影響によって様々なトラブルが生じます。痛みによって歩行ができなくなったり、病状の重篤化により下肢切断が必要になったりする可能性があります。看護師はこういったリスクを最小限に抑えるために、フットケアを行います。足を清潔な状態に保ちつつ、血行や感覚に異常がないか確認し、創傷のリスクを早期発見して予防・治療を行うことで、足の健康を守ります。
なお、足の健康は健康寿命にも影響します。足が健康であれば介護を必要とすることなく生活を送れるため、患者本人だけでなくご家族の負担も大きく軽減できます。国もフットケアには力を入れており、厚生労働省では「足指・爪のケアに関する事業」の導入や、診療報酬上の加算も新設されています。近年では下肢末梢動脈疾患指導管理加算が新設され、下肢切断を予防するための体制など、一定の基準を満たした場合には診療報酬が加算されるようになりました。各医療機関もその重要性を理解し、積極的な取り組みを見せています。近年はフットケアを専門に扱うフットケア外来が増えてきており、今後も増々需要が伸びていくことが予想されます。
特に高齢者はフットケアが必要
特にフットケアが必要なのは身体機能の衰えが顕著な高齢者です。足の変形や乾燥により、様々な異常が起こります。また、高齢者は慢性疾患を複数抱えているケースも多く、それによって末梢感覚が鈍くなり足の異変に気づけず、そのまま悪化してしまう場合もあります。足に異常が起こる理由は多岐に渡りますが、身体機能だけでなく認知機能の低下に伴うセルフケアの不足も足の健康を損なう要因になります。複数の要因が影響し、足の健康が損なわれるといった特徴があるため、フットケアを担当する看護師には正確な知識と技術が求められます。足の異常は歩行困難や転倒リスクに直結するため、事故が原因でいきなり寝たきりの状態に陥る恐れもあり、注意が必要です。
フットケアを行うことで介護予防にもつながり、日常生活に好影響を及ぼします。看護師が行うフットケアだけでなく、患者本人やご家族が適切にフットケアを行えるような支援も求められます。
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新しいスキルを身につけたい看護師へ
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具体的な方法をチェック!
フットケアの基本は、足に異常が起きていないかを常に観察し、清潔に保つことです。足のトラブルを抱える高齢者に対しては、マッサージや保湿なども求められます。フットケアの具体的な方法を見ていきましょう。
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おすすめの資格やセミナー
おすすめの資格は、皮膚・排泄ケア認定看護師とフットケア指導士です。これらの資格があれば、フットケアに取り組んでいる職場へ転職できる確率が格段に上がります。また、定期的にセミナーに参加して学ぶことも大切です。
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