糖尿病と深く関係している
重症化のリスクが高い
糖尿病は高血糖が原因で神経や血管に障害が生じる疾患です。靴擦れや外傷、鶏眼、胼胝、白癬、爪の疾患などが知らず知らずのうちに悪化し、潰瘍化したまま発見や処置が遅れると、最悪の場合下肢切断を余儀なくされます。フットケアの意義は足の健康を守ることであり、潰瘍化の予防と治療が主な目的です。下肢切断となった糖尿病患者は死亡率が高く、フットケアはQOLの維持だけでなく生命予後の改善にも効果を発揮します。糖尿病患者に対しては、潰瘍化を防ぐためのフットケアが非常に重要となります。
潰瘍化を防ぐために
糖尿病患者は神経や血流の状態が通常とは異なっており、足の傷に気づきにくくそれを放置することで悪化するリスクが高まります。また、足の潰瘍は再発しやすく、重症化して足の組織が死滅すると下肢切断を余儀なくされます。糖尿病患者の約10%に潰瘍化が見られ、そのうち7%~20%は下肢切断に至っています。
神経障害
特に注意しなければならないのが、糖尿病の合併症として最も早い時期から見られる神経障害です。神経障害は主に「感覚神経障害」「運動神経障害」「自律神経障害」の3つに分けられます。最初に感覚神経障害が生じ、痛みや熱さを感じにくくなります。そのため、靴擦れや外傷、爪のトラブルなどが生じても痛みを感じず、知らず知らずのうちに感染や潰瘍化が進行していきます。
また、運動神経障害に陥った場合、筋肉が萎縮し、関節が変形して足を動かしにくくなります。足が変形することで一部分に過小な負荷がかかり、足病変が生じるリスクも高まります。放置すれば潰瘍化につながり、結果的に重症化します。また、自律神経障害になると発汗機能が低下するため、皮膚が乾燥し亀裂が生じやすくなります。ひび割れた部分から感染が生じ、血液の流れも変化して骨が脆くなるといったリスクがあります。
抹消動脈疾患のリスク
糖尿病患者は抹消動脈疾患のリスクも高いです。抹消動脈疾患になると血流が低下するため、必要な酸素や栄養分が足に届かなくなり、治癒力が低下し感染を引き起こしやすくなります。また、浮腫や感染によって血流が低下することで血管が閉塞し、壊疽を引き起こします。
感染症のリスク
糖尿病患者は血糖のコントロールが上手くいきません。そのため、免疫系の働きが低下し感染を起こしやすい状態です。感染が起こるとインスリンの効きが悪くなり、余計に血糖のコントロールができなくなるといった悪循環に陥ります。
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新しいスキルを身につけたい看護師へ
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具体的な方法をチェック!
フットケアの基本は、足に異常が起きていないかを常に観察し、清潔に保つことです。足のトラブルを抱える高齢者に対しては、マッサージや保湿なども求められます。フットケアの具体的な方法を見ていきましょう。
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おすすめの資格やセミナー
おすすめの資格は、皮膚・排泄ケア認定看護師とフットケア指導士です。これらの資格があれば、フットケアに取り組んでいる職場へ転職できる確率が格段に上がります。また、定期的にセミナーに参加して学ぶことも大切です。
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